目次
※最新のFPVゴーグルスペック比較表(PDF)はコチラ
https://microdrone-racers.com/wp-content/uploads/2020/10/fpv-goggles-bestbuy-sheet-20201021.pdf
2眼式FPVゴーグルは高い!
マイクロドローン操縦にあたって必要なんだけど購入に躊躇するのがFPVゴーグル。
機体本体やプロポは1~2万円台で買えるのに、いいFPVゴーグルとなると3万円~7万円台と急騰します。
カタオカ
マイクロドローン入門者にとっていきなり3-6万円出すのはかなりの障壁!
なので安い単眼式(通称:海女さんゴーグル)で楽しんでいました。
ちなみに私が使っているEachine D3は7,000円前後でDVR(録画)機能装備とコスパ抜群です。
ドロ沼くん
ちなみにカタオカ氏は既に3台の単眼FPVゴーグルを持ってるドロ・・・。はよ2眼買え・・・
高いのに2眼式FPVゴーグルが気になってくる理由
でとりあえずは単眼式FPVゴーグルで問題なかったのですが、だんだん使い慣れていくうちに細かいところが気になってきました。
①単眼ゴーグルは重く感じる
単眼式FPVゴーグルはそこまで重量はありません。ですが本体サイズに奥行きがあるため、どうしても重心が体から離れてしまいます。
結果なにか引っ張られているような重量感を感じることに。
また、固定バンドも頭部側面だけでなく頭頂部にも必要になるため、上から軽く押さえつけられている感覚が若干ストレスを感じます。(髪の毛もペチャンコに)
②単眼ゴーグルはデカくてカサばる
単眼式FPVゴーグルは筐体が大きいのでかさばります。ちょっと外でドローンを飛ばしたいときや旅行時には荷物に。
マエハラ
頻繁に旅行する僕は荷物をコンパクトにまとめたい派。
旅先でもストレスなくマイクロドローンを楽しむなら、コンパクトな2眼式FPVゴーグルのがよさげです。
③単眼ゴーグルは老眼にキツイ
単眼式FPVゴーグルは筐体内の液晶モニタを一定の距離で眺めます。ただ加齢とともに目の調整機能が衰えてくると焦点が合わず見えにくく感じてきます。
オーヒラ
実際私も老眼のせいか、単眼ゴーグルだとぼやけて見えます。
少しすると車酔いしたようになってしまいました。
恐らく視点があってないような気がします。
④レース上級者に単眼使用者がいない
マイクロドローンレースに出場してみると分かるのですが、上級者で単眼式FPVゴーグルをつけている方は皆無。
決勝に勝ち進むトップレーサーはみんなFATSHARK or SKYZONE製の2眼式FPVゴーグルを使われていました。
カタオカ
あとビジュアル的にも2眼式ゴーグルの方がカッコよく見えますよね。
2眼式FPVゴーグルのスペックを一覧表にまとめてレビューしてみた
で、いざ2眼式FPVゴーグルを買おうと思い立つのですが、高価格ゆえに無限ループにハマってしまう・・・!
【無限ループ】
そろそろ二眼ゴーグル買わなきゃ
↓
eachineの200いいなぁ
↓
でもやっぱFatsharkだよなぁ
↓
待てよ、受信機含めると7万以上する
↓
ドローン5台も買えるじゃん
↓
もうちょい様子見るか
↓
はじめにもどる— カタオカ⌘兼業水耕農家FPV (@peterminced) 2019年3月22日
カタオカ
検討が進まないのは迷ってるポイントが曖昧なままだからかなぁ。
じゃあ具体的にスペックを整理してみよう。
ということで各メーカーの主要製品を比較一覧化したのが下記表。
(各社FPVゴーグルの公式マニュアル等から作成)
項目によっては結構差が出てきました
一部分かりにくい項目もあるので解説しましょう。
受信機・アンテナの有無
2眼式FPVゴーグルで一番分かりにくかったのがこの概念。実はゴーグルを買っても映像をみることができない機種があります。
カタオカ
単眼式FPVゴーグルは、買えばすぐに映像受信できたので、それが当たり前の感覚になってました。
2眼式FPVゴーグルは機種によって別途映像受信機を別途買う必要があるので要注意です。
そこで機種ごとに図で整理してみました。
FATSHARKのHDO・HDO2はゴーグルに受信機が内蔵されていません!従って別途受信機とアンテナを購入する必要があるため、その分さらにコストアップします。(1万円ちょい)
カタオカ
ゴーグルだけでも高いのにさらに費用が上乗せされるなんて・・・
はじめからセットにしてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
なので調達に自信がない方ははじめから全部揃ってるskyzoneやFATSHARK
Attitude V5 がおススメです。
解像度
ディスプレイの細かさです。数値が大きいほど細かく描写できるのでドットが目立たなくなります。
カタオカ
新しく発売されたエントリーモデル Attitude V5 は有機EL。
解像度が640 x 400 と列挙した中でも低い部類ですが実際違いはそれほど感じませんでした。
モニタ種類
ほとんどのFPVゴーグルに液晶が採用されていますが、最近では有機EL(OLED)搭載タイプも増えてきました。
自発光する有機ELはバックライトのある液晶よりもコントラストが優れているので、見える映像はより鮮明です。
また有機ELの方が応答速度が早いので、精緻なコントロールが要求されるレースでは有利に働きます。
視野角(FOV)
見える映像の画角。視野角が大きいほど広い範囲を見渡せますが、画面周辺がボケやすくなるデメリットも。
まっくさんのFPVゴーグルレビュー記事によると、HDOの視野角37度あれば十分のようです。
また、逆に広すぎると情報量が増える上に早く感じるためレースでは不利に働く場合も。高いから無条件にイイというわけではなさそうです。
カタオカ
新発売の Attitude V5 のFOVは30度と低めですが、使用上特に問題はありませんでした。
アスペクト比
マイクロドローンのカメラ(VTX)を通じて送られてくる映像のアスペクト比は4:3が多数。したがってFPVゴーグル側も4:3に合わせておくと実物通りの映像を確認することができます。
もしFPVゴーグルのアスペクト比を16:9に設定すると、横に引き伸ばされた映像に。目測と見え方が変わってくるため、レースで正確な操縦を実現するのであれば4:3がベストっぽいです。
ちなみにRuncam Split MiniなどFHDや4Kカメラの場合、アスペクト比は16:9。空撮するなら16:9の方が実際の撮影画像と同じアスペクト比で確認できるので有利?
ですが私が使ってる範囲では4:3で大きく困ることはありませんでした。
IPD調整(瞳孔間距離)
IPDとは Inter Pupillary Distance略称。左右黒目の中心間を結ぶ直線距離です。図にすると下記の通り。
ちなみに日本人の平均は
- 男性:64mm
- 女性:62mm
だそうです。
カタオカ
私の場合、自宅にあったメジャーで測ってみたら63mmでした。
EV100だけ他機種よりも調整可能幅が小さい(58-64mm)ので注意しましょう。
焦点距離調整
モニタとのピント調節機能。強い近眼や老眼の方には欠かせない2眼ゴーグルならではの特長です。
一般的には別売りレンズを入れて調整します。
オーヒラ
これで老眼がちょっと入った私でも安心して使えそう。
ただ最近ではゴーグル自体で焦点距離を調整できるようダイヤル機構を内蔵したものが増えてきました。
DVR(録画機能)
FPVゴーグルで受信した映像をSDカードに記録する機能です。ほとんどの2眼式FPVゴーグルには実装されていますが、EV100だけは外部DVR機器を接続しないと録画することができません。
また、一覧表には出ていませんがDVR機能の使いやすさも重要です。EV200DはDVR起動するまで10秒も要します。
DVRの品質
ゴーグルで録画できる映像ですが機種にって品質が異なります。
スペック上はOrqaのFPV.Oneが60FPSで録画でき最高。
FATSHARK HDOとskyzone03Oは同じ30FPSですが実際録画できる映像はskyzoneの方がキレイなようです。
HDOの後継機、HDO2がどこまで改善されているのか気になるところです。
映像入力・出力
地味ですがあると便利なのが映像入力・出力機能。イメージは下図の通り。
映像入力は、HDMIに対応しているとPCの映像をゴーグル越しで見ることが出来るので、シュミレーター練習に実践感が出ます。
映像出力は、ゴーグルがマイクロドローンから受信した映像をAV端子を備えた外部モニターやテレビに出力できます。屋内飛行時、家族でFPV映像を楽しみたい場合に活躍するでしょう。
本体サイズ
ほとんどの2眼式FPVゴーグルも20cm×10cm×5cm以内には収まっています。
ただちょっと気になるのがEV200Dの横幅。他のFPVゴーグルより3cm弱幅広です。
カタオカ
私の場合、可搬性にこだわりたいので、この2.5~3cm差がちょっと気になるところ。
顔へのフィット感
スペック上に現れていない意外と重要な要素がフィット感。
FATSHARKシリーズは西洋人向けの設計のため、平たい顔族(アジア系)の私たちが装着するとイマイチフィット感が感じられません。
厚めのパッドやアダプターで補完している方がほとんど。
一方skyzoneはアジア人を主要ユーザーと定めているようで、フィット感は標準でかなりいいです。Eachineもフィット感は良いです。
質感・カッコよさ
もうこれは個人の感性の問題になるのですが、FATSHARKがやっぱりカッコイイ!
エントリーモデルのV5でさえも隙がないです。
skyzoneは性能バランスが非常に優れている印象を受けるのですが、洗練さでいうとFATSHARKに軍配が上がると思います。(あくまでも個人的感想)
装着してて気分が上がるかどうかも重要な性能!?
操作性 UI・UX
レースや業務撮影でかなり重要なのが操作性。具体的には
- 複数人で飛ばすレース・・・周波数変更をする場面が多々ある。
- 空撮時・・・屋内と屋外でゴーグルの輝度やコントラストを頻繁に変える
これらの操作がスムーズに行えるのがFATSHARK。
一方Eachineはボタン操作が複雑。設定を変えるのに超ストレスを感じます。詳細はコチラ
skyzoneはやや複雑ですが、使い慣れてくると非常に使いやすいです。調整したい機能にダイレクトに届く感じ。
その他の特徴
一覧表に記載の2眼式FPVゴーグルでユニークな機能を有しているのがSkyzone。なんとゴーグル前面にフロントカメラを装備。
スイッチを押すだけで「ドローンFPV映像→フロントカメラ映像」に切り替える事ができます。バッテリー交換など都度ゴーグル外さずにできるので、地味に便利です。
あとskyzoneの SKY03O は前面LEDを好みの色で光らせることができます。カッコイイ・・・!
リセールバリュー(ヤフオク中古売価)
高価な2眼式FPVゴーグルですが、中古で売却した際、高く売れれば実質のコストは安く済みます。
ブランド力の高いFATSHARKが高く売れるのかと思いきや、どの機種も購入価格を少し下回る程度。
カタオカ
- FPVゴーグル自体がヤフオクやメルカリに多く出品されていない
- 海外ECサイトから買うと納期がかかる・ホントに届くか心配
- 国内販売店だと20%前後高くなる
ことから中古市場でも高価格を維持しているのでしょう。
従ってリセールバリューを重視してゴーグルを買う方は、今ならどれを買ってもOKです。
結局どのFPVゴーグルがオススメなのか?
SKYZONE最新機種の評判が非常に良かったので、手持ちのHDOを売却し、SKY03Oに転向しました。
グフフ、これでFPVゴーグル沼から脱せればいいドロね・・・。
動画で比較レビューを作ってみました。
まとめ
今回はスペックシートに基づいてレビューしてみました。人によってベストなFPVゴーグルは違うと思います。
機能で何を優先するのか明確にしておけば、迷いづらくなるでしょう。
カタオカ
ざっくりケース別にオススメするならこんな感じ?
- とにかく有名ブランドの最高FPVゴーグルが欲しい⇒FATSHARK HDO2
- DVRキレイで使いやすい有機ELのコスパ最強ハイエンドゴーグル⇒Skyzone SKY03O
- はじめてFPVゴーグル買う⇒全部揃ってコスパ抜群のFATSHARK Attitude V5
- 予算はいくらでもある。高性能でかっこいイイヤツ。人柱もOK⇒ORQA FPV.One
2019年11月時点で明確に言えるのは、EachineのEV200Dは絶対買わない方がいいということ。
UI/UXの使いずらさには正直辟易しました・・・。もう絶対使いたくねぇ
本記事とFPVゴーグルスペック比較一覧表が、これから購入を予定されてる方の参考になれば幸いです。
今日の一句
”一覧表 整理で見える ベストバイ”
【PDF版】2眼式FPVゴーグル比較一覧表.pdf
実際に買ってレビューしてみた
やっぱ実際に買って触って試さないと分からないと思い、公式マニュアル読み込みながらレビューしてみました!
SKYZONE SKY03Oの実機レビュー
Eachine EV200Dの実機レビュー
【日本語化】Eachine EV200Dの説明書作りながら超細かくレビューした。
FATSHARK HDOの実機レビュー
【日本語化】FATSHARK HDOの説明書作りながら超細かくレビューした。
FATSHARK Attitude V5の実機レビュー
【実機レビュー】FATSHARK Attitude V5の使い方説明書(日本語)をゼロから作った。
【参考】各FPVゴーグルの公式マニュアル・説明書(PDF)
念の為スペック比較表を作成するにあたり参照した各ゴーグルのマニュアルデータも下記まとめておきます。
始める準備中に者ですが、ブログのお陰でとても助かってます。
教えていただきたいのが、skyzoneの焦点調整用の別売レンズは日本でも手に入るのでしょうか?
また、表に矢印が書かれてますが、アスペクト比も調整できるという意味でしょうか?
よろしくお願いします。
国内アマゾンでもレンズは販売されてますよ!
ジオプトリーレンズというものでskyzoneにも使えます。
https://amzn.to/3ccOJqx
アスペクト比の矢印は書かれている通り切替可能という意味ですね!個人的に4:3だけで問題ないかなと感じてます。
ありがとうございます!
skyzoneにも使えるんですね。
カタオカさん、こんにちは。
いつも楽しく視聴させてもらっています。
こちらのサイトを観て、banggoodから
Skyzone SKY03O を購入をしました。
そしてアンテナがダサイということで、
キノコとプレートに変更したいのですが、
YOUこれ買っちゃいなよ!
的なものがありましたら商品リンクを
貼っていただけると助かります。
なお、私のドローン本体は
リニアホイップアンテナ(直線偏波?)というものらしいのですが、
RHCPとかLHCPとか(円偏波?)の規格でも大丈夫でしょうか。
今月から始めた超ビギナーで的外れな事を
言っているかもしれませんが、ご教授いただけますと幸いです
コメントありがとうございます!また、SKY03Oご購入おめでとうございます◎
さてご質問の件ですが、私は取り回しの違いから屋内用と遠距離用で種類を分けて使っています。
受信アンテナの形状ですがドローン本体は飛行中いろんな方向に変わるので、異なる特性のアンテナを組み合わせる(プレート×ホイップ)のが良いという認識です。
また、RHCPとLHCPの違いですが正直深く理解できておらず周りがみなRHCPなのでRHCPを選んでいます^^;
下記私が使っているものを具体的に列挙しますね。
(1)屋内用・・・コンパクトなのでケース格納がラクです。アンテナでどこかにひっかける心配もありません。
小型ホイップ(RHCP)
https://www.banggood.com/custlink/3mvD4KTjdd
(2)屋外用・・・手頃な価格で性能が良さそうなものを使っています。
ホイップ(SMA Male)
https://www.banggood.com/custlink/v3mdYebE3L
プレート(RHCP)
https://www.banggood.com/custlink/Dm3vasfvIT
(3)角度調整コネクタ・・・アンテナの向きを調整するのに重宝します。日本では調達困難なので合わせて買われることをオススメします。(安い)
90度変換 SMA Male To Female
https://www.banggood.com/custlink/DvvhE0AyYO
45度変換 SMA Female
https://www.banggood.com/custlink/G3GydenEEb
カタオカさん、丁寧に回答くださり、感謝いたします。
何も分からない状態なので、ほんと助かります!
今後もサイト、楽しみにしています。
P.S.
マイクロドローン開始から22日時点で、集計したら121,522円になっていました。
末恐ろしいです(;^ω^)